2023.02.08
# ビジネス
「結論から話す」のが唯一の正解だと思っている人が見逃している「本当に大事なこと」
ビジネスの世界では「結論から話す」ことが重要だとよく言われる。しかし、初の著書『ほしいを引き出す 言葉の信号機の法則』を出版した、コピーライター・クリエイティブディレクターの堤藤成氏は、必ずしもそれが正しいわけではないという。では、どのような順番で話すと伝わるのか? 堤氏に「人を動かす言葉」のつくり方をアドバイスしていただいた。
あわせて読みたい前回記事:どんなに「語彙力」を磨いたところで、人を動かせない「意外な理由」
「よかれと思って」が逆効果になる
多くの方がやってしまう間違いは「結論から話す」ということです。
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この「結論から話す」ことが正しく機能する場面はもちろんあります。しかし「人を動かす言葉」の視点で考えた時は、いつでもどんな状況でも、結論から話せばいいわけではありません。
海外の有名なホームレスの事例があります。ある盲目のホームレスの方が施しを求めていました。しかし、人々はなかなか立ちどまってくれませんでした。
「私は目が見えません。助けてください」
(I'm blind. Please help.)
段ボールにはこんな言葉が書かれていました。しかし、人は見て見ぬふりをして通り過ぎていました。
そこに通り掛かったある女性が、その段ボールを手に取り、サラサラと別の言葉に書き換えました。すると多くの人が恵んでくれるようになったそうです。