ウクライナ、DMG森精機の子会社を戦争支援企業に指定 同社は否定

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寺西和男=ベルリン 稲垣千駿
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 ウクライナ政府は28日までに、工作機械メーカーのDMG森精機のドイツにある子会社を「戦争支援企業」のリストに加えたと発表した。DMG森精機は昨年、ロシアからの撤退を公表していたが、ウクライナ政府はロシアの軍需関連企業への製品供給がその後も続いたと指摘。同社は事実関係を否定している。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、同社はロシア事業から撤退したと昨年6月に公表。ロシア西部ウリヤノフスクの組み立て工場を閉鎖し、モスクワにある販売・サービス拠点の約70人も解雇したとしていた。

 ただ、ウクライナ政府は「その後も、実際はロシア市場の積極的な参加者であり続けた」と主張。昨夏にロシアの現地法人を通じて、軍用航空機向けガスタービンエンジンをつくる企業に部品を供給していたと指摘した。

 DMG森精機は28日、ロシアで事業を続けていたという指摘について「そのような事実はない。各国が定める輸出関連法を厳守しており、違反は一切ない」と否定した。同社幹部も朝日新聞の取材に「過去も現在もロシアの軍需産業に製品を販売したことはない。工場も稼働しておらず、一方的な発表に困惑している」と語った。

 同社は1948年に奈良県で…

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この記事を書いた人
寺西和男
ベルリン支局長
専門・関心分野
欧州の政治経済、金融、格差、ポピュリズム