2024.04.28

日ハムの「値下げ要求」を突っぱねて「値上げ」した…?札幌ドーム叩きの「勘違い」と「嘘」を暴く!

日ハムから搾取し続けていた?

2年連続最下位だった日本ハムファイターズにとって、明るいニュースとなったのが「エスコンフィールド」(北広島市)の完成だった。移転1年目にあたる昨年の来場者数は目標の300万人を大きく上回る、346万4637人を記録。他球団のファンの間でも「エスコンはとにかくすごい」「あの球場はうらやましい」といった声が上がっていた。さらに「大航海」を掲げる今年はチームの成績も好調、「エスコン移転によって儲かった分、補強ができた」とも言われる。

一方、対称的なのが日ハムの旧拠点「札幌ドーム」だ。「札幌ドームの窮地」「札幌ドームの生き残り」といったネットニュースが何度もバズり、SNSでも「オワコン」「末路」「悲惨すぎる」「破産」といった辛辣な言葉が飛び交う。日ハムが去ったことで、札幌ドームは終わってしまったのか──。

しかし、それは実態とはだいぶかけ離れているかもしれない。

「誤解に基づいた批判が多く、建設的な批判はまったくと言っていいほど見受けられません。どうしてこうなったのか、不可解に思っています」

そう語るのは、2015年から札幌市議を務めている成田ゆうき氏。これまで自身のXなどを通じ「誤解に基づいた札幌ドーム叩き」を批判してきた。世論は札幌ドームの何を誤解しているのだろうか。

札幌ドームHPより
 

SNSでまず目につくのが、「札幌ドームの使用料金」に対する批判だ。「札幌ドームは日ハムの値下げ要求を突っぱねた上に、値上げに踏み切った」「不当に高い使用料を提示し続け、日ハムから搾取し続けていた」といった主張が散見される。だが成田氏は、「これこそ代表的な誤解です」と一蹴する。

「そもそも札幌ドームは公共施設です。運営主体である札幌ドーム株式会社も通常の民間企業ではなく、札幌市から札幌ドームの指定管理者として指定を受けた企業、いわゆる『第三セクター』です。そのためドームの使用料を決める権限は一切ありません。

札幌ドームの使用料は、札幌市の条例により決まっています。ですから、料金変更には市の承認を得なければなりません。もちろん利用団体は日本ハムだけではありませんから、当然、議会でも様々議論が行われます。

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